「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」を読んでいます(その4):全ての仕事は必ずやり直しになる
続きです。
Win95の発売時点でバグは約3,500個残っていた。大規模プロジェクトの場合、臨界点に達するとそれ以上減らない。直すと副作用で他のバグが発生するため。プログラマーは100点じゃなくてもいいので、90点や80点で納期に提出することが求められる。多少のバグは無視して、大枠を作ったものをプロトタイプという。
企画を任されたときにプロトタイプを作ると、全体のイメージが固まる。プログラムは設計上ではうまくいくはずが、実際に作ってみるとうまくいかないことがしばしばある。
未完成な出来の悪いものを納品する。依頼主は設計図を書き直す。何十回も繰り返し、ムダの量が10倍、20倍になる。
全ての仕事は必ずやり直しになる。最初の狙い通りにいくほうがまれ。
石膏像を彫るときは、眉毛から始める人はいない。全体図は実際にやってみないと描けない。企画書の紙の上で考えても思った通りになることはない。
プロトタイプの作成に速やかに入り、ある程度まで作ったうえで、どのくらいの難易度かを考えつつ進める。
プロトタイプを作らず愚直に細部を突き詰めていった場合、〆切間際に設計から作り直さなければならないと気づくと危険。早期発見が重要。
石膏像は大きく輪郭を粗削りするところから始める。
続きます。