「実践! ロジカルシンキング研修」を読んでいます(その4):スキーマの怖いのは自覚できないところ
続きです。
部下の報告にどう注意するか。
課長に「A社からクレームです。シートの裁断がまっすぐに切れておらず印刷すると不良品、すぐに代替品の手配をしたい。」すぐに謝りに行こうとなった。
質問で、「A社は電話口でどんな言い方でどんなセリフを言ったの?ものまねレベルで再現して」「端っこ1センチも余るけどいいの?」一言もまっすぐ切れてないと言っていない。
余白は裁断の波うちというスキーマが強すぎて、それ以外の可能性が思いつかない。裁断のミスで、92センチの注文に93センチを納品していた。
よくあるのは、逆にクレームをただの要望だと勘違いしたため、痛いことになる。
なぜクレームと思ったのか。入社3年目に裁断波うちのクレームでさんざんひどい目にあった。その経験がスキームにつながった。
事実と認識を区別して報告するとよい。スキーマの怖いところは、どこからどこまでが事実で、どこからどこまでが思い込みなのか自覚できないところ。認識をまるで事実のように話してしまう。
論理的でないとは、思い込みで認識や判断ミスをすること。「論理的思考=問題解決力」と思う人が多い。年一回や月一回重大で難しい問題が起きたときだけ、ロジカルシンキングを使うのは難しい。日頃運動不足のお父さんが運動会で怪我をする。毎日何度も使うスキル。
思考以前に、どんな情報をもとに思考するか。基になる情報が間違っていたり不適切だと正しく認識できない。
論理的思考ができない多くは、思考よりも情報のところでひっかかる。情報の目利きが重要。
続きます。