「IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ」を読んでいます(その4):異商材で規模を拡大する範囲の経済
続きです。
食品卸はなぜ買収を繰り返すのか。
駄菓子屋からスーパー、コンビニへ変化。商談は全国一括して東京で。
物流センターの広域化、冷蔵チルド配送網などの装置産業化。
規模の経済が効くようになった。
食品や日用品は規格品、安定数量を反復なら大規模化できる。
納品場所が一定でない、商材が不定型、少量多品種、オーダー数やタイミングが不規則なもの、産業材、生産財は不経済。
例.電気設備資材の卸、照明器具、コード、工事現場でバラバラ。工期に合わせて変わる、ケーブルがないからすぐに持っていく対応が必要。
規模の経済が出ない。
事業がどんな仕組みで儲けているか、構造的にもうからないか。
高瀬物産、外食向け食品卸、レストランチェーン以外の個人経営は配送の仕組みをもっていない。野菜から肉、酒、調理器具まで飲食店が必要なものをすべて扱う。トラックで日々配送。
酒の卸が観物を始めたとき、配送コストは増えない。売り上げが増え、儲けが増える。店は注文・配送対応を一度で済み便利。
もともとある仕組みを活用し、異商材で規模を拡大し、共有コストを薄める、範囲の経済。
小売業が製品を重ね売り、楽天はサービスをメニュー化。
R&Dの成果を共有コストとした味の素、キリンビール。
続きます。